業界勢力図  食品・飲料

食品 〜 原材料の高騰で値上げ相次ぐ。各社とも海外展開を加速

食品(総合)業界売上高ランキング&対前期比

1   味の素 1兆1.724億円 横ばい

2 明治HD(食品部門) 1兆1,551億円 大幅増

3 日本ハム 1兆0.228億円 横ばい

4 山崎製パン 9.515億円 横ばい

5   マルハニチロHD  8.097億円 横ばい

(数字は2012年度の実績。有価証券報告書に基づき作成)

 

主要企業の最新動向&トピックス

1位 味の素

調味料国内トップ。独自のアミノ酸技術を活かし、食品のほかに医薬品や化粧品、飼料など多角的に事業を展開。2007年に完全子会社化したカルピスを2012年にアサヒグループホールディングスへ売却し、経営資源を成長分野に集中させて収益体制を改善。2013年夏にはマヨネーズなどの値上げに踏み切っている。海外展開は同業他社に先行しており、2013年現在、130以上の国や地域で商品を販売。2012年度の海外売上高比率(全体の売上高に占める海外での売上高の割合)は40%にも上っている。近年は東南アジアやアフリカ、中近東での事業拡大に力を入れ、2012年にコートジボワールに現地法人を設立、14年にはインドネシアで工場の増設を予定している。

 

2位 明治ホールディングス

菓子・乳製品国内首位。明治製菓と明治乳業の経営統合で2009年に発足。事業再編により、2011年4月から食品「明治」、医薬品「Meiji Seika ファルマ」の2社体制となっている。明治では、乳飲料・乳製品、菓子のほか、育児用食品や介護食品、健康栄養食品など幅広く事業を展開。海外売上高比率20%を目指し、中国、東南アジア、アメリカを中心に海外事業を推進している。菓子は世界50ヵ国以上で販売されており、乳製品はタイやシンガポールでシェアを拡大、2011年には中国市場への参入を果たしている。

 

3位 日本ハム

食肉加工国内最大手。オーストラリアに牧場を持ち、タイで鶏肉の加工を行うなど、海外30社・55拠点を活用してグローバルに事業を展開。2014年度中に海外売上高比率を現在の7.4%から 10%以上に引き上げることを目指している。中国・東南アジア市場への参入を積極的に進めており、2011年にベトナムの食肉加工メーカーと現地に合弁会社を設立。2013年には総合商社の丸紅と共同でミャンマーに合弁会社を設立することで合意、2015年より食肉用の鶏の飼育・加工販売事業を開始する予定となっている。

 

4位 山崎製パン

シェア4割を誇る国内製パン最大手。2006年に買収した東ハト、2007年に資本・業務提携を結んだ不二家、ヤマザキナビスコなど傘下企業での菓子事業、ベーカリーショップの展開、スーパーやコンビニの店舗運営も手掛ける。主力のパン事業では年間1,000アイテム以上の新商品を開発する一方、2013年夏に食パンなど主力商品の値上げを実施し、利益率の改善を図っている。海外事業では、香港、台湾、中国で現地工場での冷凍生地生産による店舗展開を確立。2006年よりシンガポールのベーカリー事業に参画している。

 

5位 マルハニチロホールディングス

水産・水産加工国内最大手。2007年に水産加工食品のマルハグループ本社と水産・食品メーカーのニチロが経営統合して発足。売上高の6割を占める水産事業を柱に、食品事業、畜産事業、保管物流事業を展開している。2008年にマレーシアの大手エビ養殖会社を買収するなど、近年は海外でのM&Aや現地法人の設立を推進。北米、中国、東南アジアなどに設けた生産拠点は100を超え、世界中の市場に加工食品を提供している。2014年4月1日付で子会社5社と合併して持ち株会社を解消し、「マルハニチロ」へ社名変更する予定。

 

このほか、キユーピー、キッコーマン、ハウス食品(以上、調味料・加工食品)、日清食品ホールディングス、東洋水産(以上、即席めん)、日本水産、ニチレイ、テーブルマーク(以上、冷凍食品)、伊藤ハム、プリマハム、丸大食品(以上、食肉加工)、江崎グリコ、ロッテ、カルビー、森永製菓(以上、菓子)、フジパングループ本社、敷島製パン(以上、製パン)、森永乳業、雪印メグミルク(以上、乳製品)など多数。

 

▶次ページでは清涼飲料業界を紹介。業界全体の動向については業界研究をチェック!

 


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