業界勢力図　　新聞・出版

新聞～活字離れが進む中、デジタル化に生き残りをかける

新聞業界売上高ランキング＆対前期比

1　読売新聞グループ本社（グループ6法人連結） 4,292億円　横ばい
2　朝日新聞社　3,147億円（単体）横ばい
3　毎日新聞グループHD（出版部門） 2,285億円　横ばい
4　日本経済新聞社（単体）1,718億円　横ばい
5　産業経済新聞社（単体）833億円　横ばい

（数字は2012年度の実績。有価証券報告書、決算資料等に基づき作成）

主要企業の最新動向＆トピックス

●1位　読売新聞グループ本社

読売新聞社、日本テレビホールディングス、中央公論新社などを傘下に収める国内最大のマスコミグループ。日本経済新聞社、朝日新聞社、米ウォールストリート・ジャーナルと提携を結んでいる。全国紙「読売新聞」の2013年後期の発行部数は987万部と1000万部を切ったものの、引き続き世界最多の発行部数を誇っている。ニュースサイトは「YOMIURI ONLINE」。近年は、創刊から現在までの読売新聞の記事をデータベース化した検索サイト「ヨミダス歴史館」、医療・介護関連の有料情報サイト「yomiDr.（ヨミドクター）」、一部有料の中学受験情報サイト「読売受験サポート」、スマートフォン向け有料情報サービス「読売プレミアム」など、新サービスを次々と投入。2012年には電子書店「本よみうり堂デジタル」を開設している。

●2位　朝日新聞社

日刊スポーツ、朝日新聞出版などを傘下に収める新聞・出版社。全国紙「朝日新聞」の2013年後期の発行部数は761万部。一部有料のニュースサイト「朝日新聞デジタル」の運営のほか、言論・解説サイトや有料のウェブマガジンサービスも手がける。KDDI、テレビ朝日と提携し、au携帯電話向け情報配信サービス「EZニュースEX」を共同運営。2012年に中国語ニュースサイト「朝日新聞中文網」、韓国語ニュースサイト「アサヒ・アジア・アンテナ」を開設し、2013年には米最大級のニュース・ブログサイトの日本版「ザ・ハフィントン・ポスト」をスタートしている。2010年にソニー、凸版印刷、KDDIと共同で電子書籍配信会社「ブックリスタ」を設立。

●3位　毎日新聞グループホールディングス

毎日新聞社、スポーツニッポン新聞社を傘下に収めるマスコミグループ（2011年に持株会社化）。共同通信社、Tカード運営のカルチュア・コンビニエンス・クラブとは提携関係にある。全国紙「毎日新聞」の2013年後期の発行部数は339万部。2012年、スマートフォン向けの有料情報サービス「毎日スポニチTAP-i（タップ・アイ）」をスタート。2013年にはニュースサイト「毎日jp」を一部有料化し、名称を「毎日新聞」に変更している。

●4位　日本経済新聞社

世界最大の経済新聞「日本経済新聞」を柱に、日経産業、日経MJ、日経ヴェリタスなど4つの専門誌を発行。「日本経済新聞」の2013年後期の発行部数は288万部。モバイル端末向けのコンテンツ開発・提供などでTBSホールディングスと業務提携を行っている。2010年にニュースサイト「NIKKEI NET」を有料化し、「日本経済新聞電子版」としてリニューアル。スマートフォン向けの紙面ビューアーも展開している。2012年に中国語のニュースサイト「日経中文網」、スマートフォン向けマーケット情報サービス「日経電子版マーケット」、2013年に若者向け情報サイト「二チペロ」をスタートしている。

●5位　産業経済新聞社

フジサンケイグループの新聞・出版社。全国紙「産經新聞」の2013年後期の発行部数は161万部。同紙東京本社版の夕刊を廃刊し、いち早く朝刊単独紙に移行。マイクロソフトが運営するポータルサイトMSNと提携して「MSN産経ニュース」を提供しているほか、朝刊紙面をインターネット配信する有料サービス「産経NetView」を展開。2008年からスマートフォン・タブレット端末向けの無料配信を開始し、若年層のユーザーを増やしている。2011年には韓国のエンターテインメント情報に特化した紙媒体の週刊新聞「韓Fun(カンファン)」を創刊するなど、新サービスの投入にも意欲的。

このほか、ブロック紙に北海道新聞社（北海道）、河北新報社（東北地方）、中日新聞社（名古屋圏）、西日本新聞社（九州）、地方紙に新潟日報社、信濃毎日新聞社、静岡新聞社、京都新聞社、神戸新聞社、中国新聞社、山陽新聞社、南日本新聞社がある。

※発行部数は2013年1～6月における1日の朝刊平均販売部数。日本ABC協会調べ

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