業界勢力図　　介護・福祉

介護・福祉 ～ 高齢化進行で安定成長。医療と連携した在宅介護の強化が進む

介護・福祉業界売上高ランキング＆対前期比

1　ニチイ学館（ヘルスケア部門） 1,410億円　横ばい

2　ベネッセHD（シニア・介護事業） 739億円　増加

3　メッセージ　672億円　大幅増

4　ツクイ　539億円　増加

5　ユニマットそよ風 375億円　大幅増

（数字は2012年度の実績。有価証券報告書に基づき作成）

 

主要企業の最新動向＆トピックス

●1位　ニチイ学館

主力の医療事務受託と介護に加え、その両事業分野に人材を供給する教育事業を展開。介護事業は訪問介護と通所介護が主体だったが、不祥事で介護事業を撤退したコムスンから2007年に継承した有料老人ホーム事業が2011年度に黒字化を達成し、3本目の柱に成長している。法改正による在宅ケアシフトを受け、訪問介護拠点の増設を推進中。2012年に中国進出を果たし、福祉用具の販売やヘルパー教育事業などを展開中。2012年度の「JCSI（日本版顧客満足度指数）調査」（サービス産業生産性協議会実施）で介護業界1位の評価を獲得。

 

●2位　ベネッセホールディングス

シニア・介護事業でさまざまな価格帯の有料老人ホーム、在宅介護サービスを運営。通信教育大手の強みを活かし、介護資格講座も展開している。有料老人ホーム事業では、2012年に有料老人ホーム運営会社ボンセジュールを統合するなど、ホーム数を増やして入居者数を伸ばしている。サービス付き高齢者向け住宅、食事・介護用品といった介護関連事業など、新規事業の開発にも注力。

 

●3位　メッセージ

岡山に本社を構える有料老人ホーム大手。低料金の介護付き有料老人ホーム「アミーユ」、サービス付き高齢者専用賃貸住宅「Cアミーユ」を全国展開し、そこでの給食事業も行っている。2012年に訪問・通所介護大手のジャパンケアサービスグループを完全子会社化し、訪問介護事業を強化。サービス付高齢者と定期巡回・随時対応介護サービスを成長分野と位置づけ、2015年春までに定期巡回介護拠点100ヵ所、高齢者住宅140ヵ所の新設を目指している。

 

●4位　ツクイ

主力の通所介護に加え、施設介護、人材派遣の分野へも進出し、総合介護事業を展開。2010年度に全都道府県へのデイサービスセンターの出店を完了、2014年春までに看護師を2012年現在の3割増となる2000人まで増やすとしている。有料老人ホームは低価格帯を中心に開設を推進。サービス体制の強化により、2010年度、2011年度と2年連続で「JCSI（日本版顧客満足度指数）調査」（サービス産業生産性協議会実施）で介護業界1位の評価を獲得している。2012年に東証一部上場。

 

●5位　ユニマットそよ風

ユニマットホールディングス傘下。デイサービス、グループホーム、有料老人ホーム、高齢者住宅などの高齢者複合介護施設を「そよ風」ブランドで全国展開。配食サービスも手がける。2011年にユニマットケアサポートを吸収合併し、メデカジャパンから現社名に変更。

 

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