業界勢力図  建設・住宅・不動産

建設 ~ 震災復興とインフラ整備で需要回復も、採算悪化がネックに

建設業界売上高ランキング&対前期比

1 鹿島 1兆4,850億円 横ばい

2 大林組 1兆4,483億円 増加

3 大成建設 1兆4,164億円 増加

4 清水建設 1兆4,160億円 やや増加

5 竹中工務店 9,983億円 横ばい

(数字は2012年度の実績。有価証券報告書に基づき作成)

 

主要企業の最新動向&トピックス

1位 鹿島

超高層・耐震ビル、原発建設などの技術に強みを持つ東北地盤のスーパーゼネコン。都市開発も収益源。近年は最新技術を駆使した省エネ型オフィスビルの開発に注力している。海外拠点の地盤強化のため、2011年に東南アジア地域統括会社傘下のインド現地法人を設立。翌年には米フォード・モーターの新工場建設を受注し、インドの建築市場へ参入している。海外プロジェクトでは、近年、国内ゼネコンと共同で受注した中東やアフリカの大型土木工事で巨額の損失を出した苦い経験から、リスク低減にも注力している。

 

2位 大林組

関西を拠点に全国展開するスーパーゼネコン。都市再開発に強く、東京・汐留、品川駅周辺、丸の内、六本木ヒルズなどの超高層ビル建設に実績。東京スカイツリーや大阪・梅田北ヤードの再開発事業など大型プロジェクトも手がけ、PFIにも積極的に取り組んでいる。2013年にNECと共同でビッグデータ分析技術を活用してビルのエネルギー需要を予測する実証実験を実施するなど、省エネ型のビル開発を推進中。海外事業は中東ドバイの鉄道建設における損失で業績を落としたものの、引き続き強化中で、北米やオセアニア、東南アジアなどで大型案件を次々と受注。中東にも現地法人を新設し、カタールで受注活動を推進している。

 

3位 大成建設

超高層ビル、ダム、トンネル、橋、地下鉄などの大規模な建築土木工事を得意とするスーパーゼネコン。市街地再開発事業や食品・医療施設などにも実績があり、近年はPFI参画、環境・エンジニアリング事業の強化を推進中。施工を担当した東京スカイツリータウン内すみだ水族館、京都水族館が2012年に相次いで竣工。2014年には東京千代田区に建設中の複合高層ビル「大手町タワー」の竣工を予定している。海外工事は中東やアフリカでの採算悪化で新規受注を控えていたが、新興国の社会インフラ整備需要の拡大を受け戦略転換し、ベトナムの空港工事など大型案件を受注している。

 

4位 清水建設

首都圏の高層ビル施工実績トップを誇るスーパーゼネコン。超高層ビルや大学・病院など民間建築に強く、中小物件の受注にも積極的。近年は耐震技術や環境配慮型建築技術の開発にも力を入れており、2013年に短工期・低コストの耐津波改修工法の設計手法を確立している。国内では大規模プロジェクトやPFIへの参画、ストック事業(保有建築物の管理、修繕工事)を強化。海外では新興国での需要開拓に乗り出しており、インドに現地法人を設立したほか、シンガポールやインドネシアで大型開発案件を相次いで受注している。

 

5位 竹中工務店

大阪に本社を置く非上場のスーパーゼネコン。建築が主力で、土木は主に小会社の竹中土木が担う。5大ドーム球場(札幌・東京・ナゴヤ・大阪・福岡)をはじめ、美術館、商業施設、病院、オフィスビルなど施工実績多数。設計や品質への評価が高く、ブランド力が強いのも特徴で、近年は環境配慮型建築に注力している。2013年にはJR大阪駅前の大型複合施設「グランフロント大阪」が竣工。2014年には大阪・天王寺駅前に建設している高さ日本一の超高層複合ビル「あべのハルカス」の竣工を予定している。海外では東南アジアや中国を中心に海外の現地法人の受注が好調。

 

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