業界勢力図  生命保険・損害保険

損害保険 ~ 国内での生保事業、海外展開に活路を求める

損害保険業界正味収入保険料ランキング&対前期比

1 MS&ADインシュアランス グループHD 2兆6,390億円 横ばい

2 東京海上HD 2兆5,580億円 増加

3 NKSJ HD 2兆0,626億円 横ばい

4 富士火災海上保険 2,725億円 横ばい

5 共栄火災海上保険 1,590億円 横ばい

※「正味収入保険料」は一般企業の売上高にあたる数値。

(数字は2012年度の実績。有価証券報告書に基づき作成)

 

主要企業の最新動向&トピックス

1位 MS&ADインシュアランス グループホールディングス

三井住友海上グループホールディングス、あいおい損害保険、ニッセイ同和損害保険の経営統合により2010年に誕生した持株会社。3大メガ損保の一角を占める。子会社に、単独で損保2位の三井住友海上火災保険、日本生命グループと提携関係にあるあいおいニッセイ同和損害保険、ネット・電話直販型損保の三井ダイレクト損害保険などがあり、三井住友海上あいおい生命、三井住友海上プライマリー生命では変額年金保険の銀行窓販なども手掛ける。アジアを中心に海外展開を推進しており、ASEAN地域での正味収入保険料は1,700億円超に上る。2013年6月末時点のソルベンシーマージン比率は757.2%。

 

2位 東京海上ホールディングス

2008年にミレアホールディングスから社名変更した株式会社。単独で損保首位の東京海上日動火災保険、地域密着型の日新火災海上保険、ネット・電話直販型損保のイーデザイン損害保険のほか、独自商品開発で成長中の東京海上日動あんしん生命保険、金融機関の窓販向け年金保険を扱う東京海上日動フィナンシャル生命保険を傘下に抱える。2008年に英国の保険グループ・キルンと米国の中堅損保フィラデルフィア・コンソリデイティッド、2012年に米国の保険会社デルファイ・フィナンシャル・グループを買収し、海外ネットワークを強化。中国、タイ、マレーシア、シンガポール、インドなどアジアでのシェア拡大にも力を入れている。2013年6月末時点のソルベンシーマージン比率は673.9%。

 

3位 NKSJホールディングス

2010年に損害保険ジャパンと日本興亜損害保険が経営統合して発足した株式会社。傘下に、老舗損保の日本興亜損害保険、単独で損保3位の損害保険ジャパン、通販参入のセゾン自動車火災保険、通販型自動車保険のそんぽ24損害保険、生保子会社のNKSJひまわり生命保険などがある。専業代理店(一般に損害保険の販売は代理店が行う)や地方銀行中心の金融機関代理店など、販売基盤の強化を推進。シンガポール損保の買収やロシア保険大手との業務提携、トルコ損保の株式取得、インド・中国への拠点設置など海外事業の拡大も積極的に行っている。2014年度前半をめどに損保ジャパンと日本興亜損害保険を合併する方向で最終調整中。2013年6月末時点のソルベンシーマージン比率は727.4 %。

 

4位 富士火災海上保険

日本におけるAIG(アメリカン・インターナショナル・グループ)傘下企業の持株会社であるAIGジャパン・ホールディングス(2012年にチャーティス・ファー・イースト・ホールディングスから社名変更)の完全子会社。チャーティス・グループの買収による完全子会社化に伴い、2011年に上場を廃止。2015年下半期以降に、同じくAIGグループ会社のAIU損害保険との経営統合が計画されている。主力の自動車保険をはじめ、個人・中小企業向けの保険商品を中心に事業を展開している。2013年3月末時点のソルベンシーマージン比率は562.6%。

 

5位 共栄火災海上保険

中堅の損保会社(株式会社)。三大都市圏でのシェアは低いものの、JA共済連、農林中央金庫などと業務資本提携を行っていることから、農林畜産業の従事者が多い北海道・東北・北陸・九州で高いシェアを誇る。全国大学生協連傘下の大学生協代理店で、所得保障保険・傷害保険・自動車保険などを独占して取り扱っている。2013年3月末時点のソルベンシーマージン比率は669.1%。

 

このほか、アクサ損害保険、チューリッヒ保険、アメリカンホーム保険会社(いずれも外資系)、ソニー損害保険、SBI損害保険などの直販型損保が保険料の安さを武器にシェアを広げ、業績を拡大している。

 

▶業界全体の動向については業界研究をチェック!

 

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