業界研究  ソフトウェア・情報処理

情報技術で企業と社会を支える

業界の動向

ソフトウェア・情報処理業界は、2008年のリーマンショックから続く景気の低迷と、2011年に発生した東日本大震災の影響によって企業のIT投資が冷え込み、長く苦戦を強いられてきた。しかし、2012年からは徐々に景気が持ち直し、2013年には安倍政権の経済政策「アベノミクス」効果で円安・株高が進展。企業にIT投資を再開する動きが出始め、市場は回復に向かいつつある。

 

ソフトウェア業界

ソフトウェア業界では、2014年4月に米マイクロソフトのOS「ウィンドウズXP」のサポートが終了することから、パソコンの更新にともなう対応ソフトの切り替えが活発化すると予想され、市場の伸びが期待されている。

 

ここ数年の成長分野である「クラウドコンピューティング」は、安価で利用しやすいことから導入する企業が増え、普及期に突入。中でも、ネットを通じてソフトウェアを提供する「SaaS」というサービスの需要が伸びている。また、近年は公的機関などを狙ったサイバー攻撃の増加、ウイルスやスパイウェアを含む「マルウェア」と呼ばれるソフトウェアの巧妙化・悪質化が著しいことから、官公庁や大企業をはじめ、中堅・中小企業でもセキュリティソフトの導入案件が増加。これまではパソコンをターゲットにしたものがほとんどだったが、スマートフォンやタブレットなどモバイル端末のウイルス対策にも需要が高まっている。

 

情報処理業界

企業のIT投資の回復は好材料だが、国内市場はすでに飽和状態にあることから、大手SIerは海外市場に活路を見出し、本格進出を開始。日系企業だけでなく、各国の地場企業へのサポートも視野に入れ、新たな収益源の確保を目指している。

 

情報処理市場でもクラウドの需要は拡大しており、SIerは積極的に開発に取り組んでいる。しかし、安価に利用できるクラウドの普及が進めば、ハードウェアに業務アプリケーションを載せて納品する従来型のシステム構築の需要が減り、SIerの売上は減少する。そのため、各社は特定の機能を強化したり、複数のクラウドサービスを組み合わせたりした高付加価値のクラウドを提供することで、他社との差別化や利益の向上を図っている。クラウドによって企業が低価格で蓄積することが可能になった大規模なデータを活用・処理するための「ビッグデータ」ビジネスにも注目が集まっており、大手を中心に関連サービスの提供が開始されている。

 

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