業界研究  運輸

速く・便利に・快適に人やモノを運ぶ

業界の動向(陸運・海運)

陸運業界

景気低迷や少子高齢化の影響により、国内貨物の総輸送量は長きにわたって伸び悩みが続いている。2013年後半からは景気の持ち直しや消費増税前の駆け込み需要で緩やかに回復に向かうと見られるが、大幅な伸びは期待できない状況だ。こうした中、業界ではネット通販の普及による恩恵を享受できるかできないかで、明暗が分かれる結果となっている。宅配便はネット通販業者からの需要増で大手を中心に荷物の取扱個数が伸び、近年、力を入れてきた「3PL」や「フルフィルメント」といった物流サービスへの需要も拡大している。一方、その恩恵を受けられない路線トラックは輸送量の落ち込みが激しく、各社は中小運送会社の買収や提携によるシェア拡大や事業基盤の強化を加速している。

 

海運業界

新興国需要により年々規模を拡大してきた海運業界は、2008年のリーマンショック以降、中国をはじめとする新興国需要の伸びが鈍化したことにより、一転して低迷に陥っている。2011年以降は好況時に発注した新造船が次々と出来上がって供給過剰に陥り、特に日用品や工業製品などを運ぶコンテナ船、鉄鉱石などを運ぶバラ積み船の運賃収入が激減している。東日本大震災やタイの水害による輸送減、円高や燃油価格の高騰なども響き、2011年度には大手3社が揃って巨額の赤字を計上。続く2012年度も苦戦を強いられた。

 

こうした中、海運大手は老朽船の廃船や運行速度の減速などで輸送能力の削減を図ると共に、コンテナ船運行に関する国内外大手との提携を強化して価格競争力の底上げを実施。2012年度に自動車輸送台数が回復し、バラ積み船の過剰供給が底を打ったことに加えて、今後はLNG(液化天然ガス)やシェールガスなどのエネルギー輸送や海洋資源開発分野での需要増も期待されることから、2013年度以降は収益改善に向かうと見られる。

 

▶次ページでは空運・鉄道業界を紹介。主要企業の業績や最新動向については業界勢力図をチェック! 

 


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