業界研究  鉄鋼・非鉄金属

ものづくりの土台となる「素材」を生み出す

業界の動向

鉄鋼業界

BRICs(ブラジル・ロシア・インド・中国)の新興4ヵ国を中心に、世界の鋼材需要は拡大を続けている。しかし、世界の鉄鋼メーカーの粗鋼生産量はそれを大きく上回り、需給ギャップは年々拡大している。中でも、鉄鋼消費国から鉄鋼生産国へと変貌を遂げた中国では、経済成長の鈍化で需要が縮小しているにもかかわらず、鉄鋼メーカーが生産量を拡大。それにともなう鋼材価格の長期的な低迷は、アジアをはじめ世界の鉄鋼メーカーの大きな懸念材料となっている。

 

こうした中、国内では2012年10月に新日本製鐵と住友金属工業の大手2社が合併して新日鐵住金が誕生したのを皮切りに、生き残りをかけた大規模再編が行われた。各社は高炉の廃止・休止、設備の統廃合など生産体制の見直しによるコスト削減も進めており、今後は再編や生産体制合理化の効果が現れる見通し。円安基調で最大の顧客である自動車メーカーの業績が回復し、国内生産の拡大が見込めることも明るい材料となっている。韓国、中国勢の技術レベル向上により競争が激化する中、今後は経済成長が著しい東南アジア市場の開拓が生き残りのカギとなりそうだ。

 

非鉄金属業界

2012年度は主要な取引先である自動車や電機業界の不振などで苦戦したものの、その後は取引先業界の回復や公共事業の増加を背景に、非鉄大手の収益は改善に向かっている。一方で、減速する中国経済の影響を受け、地金の国際価格は低迷に陥っており、今後、非鉄各社の収益を圧迫する可能性も浮上している。

 

今後の成長のためには安定した原料調達経路や下落する製錬加工賃以外の収益源の確保が急務であることから、各社は海外鉱山の権益取得や金属のリサイクル、電子材料や自動車用部品の製造など、事業の多角化を推し進めている。

 

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