業界勢力図  半導体・電子部品

電子部品 ~ スマホ向け需要で利益拡大も、新市場の開拓を急ぐ

電子部品業界売上高ランキング&対前期比

1 京セラ 1兆2,800億円 やや増加

2 TDK 8,515億円 増加 横ばい

3 日本電産 7,092億円 横ばい

4 村田製作所 6,810億円 増加

5 オムロン 6,504億円 やや増加

(数字は2012年度の実績。有価証券報告書に基づき作成)

 

主要企業の最新動向&トピックス

1位 京セラ

半導体パッケージ首位。セラミックコンデンサやコネクタなど半導体素子も手がけ、2012年に電子部品メーカー・ニチコンのスマートフォン向けコンデンサ事業を買収している。太陽電池や携帯電話端末などの開発にも注力しており、2008年には三洋電機の携帯電話事業を買収。2012年にはメガソーラー事業に本格参入し、2013年に国内最大級の大規模太陽光発電所を鹿児島市に建設している。

 

2位 TDK

HDD(ハードディスクドライブ)用の磁気ヘッド部品やセラミックコンデンサが収益柱。2005年に買収した電源システムのデンセイラムダを2008年に完全子会社化し、TDKラムダに社名変更。2008年にはドイツの携帯電話・自動車用部品大手を買収、2011年には日東電工の中国子会社を買収し、スマートフォンや携帯電話向けリチウムイオン電池事業の強化を図っている。M&Aを加速させる一方で、2011年からは不採算事業からの撤退や人員削減などに着手し、収益力の改善を目指している。

 

3位 日本電産

ノート型パソコンなどに使用されるHDD小型モーター世界首位。近年は自動車用のモーターを主力事業に育成中で、スマホ用モーターにも注力。国内だけでなく米国、イタリア、韓国、中国など海外でも企業買収を積極的に行い、2013年にはホンダの子会社で車載システムサプライヤのホンダエレシスを買収するなど、事業規模の拡大とグローバル化を推進している。

 

4位 村田製作所

セラミックコンデンサ世界首位。原料からのセラミック一貫生産が強みで、高周波デバイスやLANモジュール(複合部品)なども手がける。海外売上高比率は8割超。買収や提携による事業の強化・拡大に意欲的に取り組んでおり、2012年にはフィンランドの自動車・医療機器用システムセンサー大手を買収したほか、ソフトウエア開発のユビキタスと資本・業務提携し、無線通信関連部品を強化。ルネサスエレクトロニクスのパワーアンプ事業の買収では、スマートフォンやスマートコミュニティ、ヘルスケア、電気自動車などの成長分野に使える技術の強化を図っている。2013年には子会社を通じてNECの磁気抵抗センサー事業を取得し、産業機器や自動車向け事業を拡大。スマートフォンなどのデジタル製品に欠かせないコイル生産の東光と、水晶振動子生産の東京電波を傘下に収めている。

 

5位 オムロン

FA(工場自動化)機器や制御機器が主力で、継電器(リレー)などの電子部品や自動車用部品も展開している。電子式自動感応式信号機、オンライン現金自動支払機など独創的な製品開発力に定評があり、近年は次世代の新エネルギー源として注目される振動発電(人間の歩行や車両の走行などで生じる振動を利用して電気を生み出す技術)の実用化に不可欠な蓄電部品を開発。2013年には産業用ロボット分野に参入している。中国やインドを中心に海外展開を行っており、海外売上高比率は5割超と高い。

 

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